コードギアス23話「せめて悲しみとともに」

 それにしても凄い回だった・・・。これでひとまず休閑とは惜しすぎるぜ。
 ゼロの命令を受けなだれ込む黒の騎士団。カレンはあっさり殺してますが藤堂は慈悲をかける当たり峰打ち的武士の雰囲気を出してるんだろうか。騙したなーとか怒ってるけど二重に騙されているというカレンは完全に上ノ島の後は残念ながら蚊帳の外やなあ。
 んで虐殺中のユフィ、グロースターにも乗れるのかい。いきなりグロースターごと木っ端みじんにしかねないカレンを静止し、ガウェインの指ハーケンでピアノ線みたいにバラバラに切り裂いて引きずり出していたけど、そんな硬度があるんかいあのワイヤーは。逆にあれですぱすぱ切れるグロースターってもうかなり弱体化してきてるなあ。
 ルルーシュももう壁に記しつける子が未だに効果が切れない事から、相当な長時間が経過するか、ユフィが日本人を殺し尽くすまでストップしない事が分かっており、もうどうしようも無く射殺。
「多分初恋だった・・・」と語り撃ち殺すルルーシュの悲哀が何とも。
ユフィを探索していたスザクはその光景をもろに見てしまい、もちろん激高。猛烈な勢いでつっこんできます。そこをCCがルルーシュを今殺させるわけには!とハドロン砲を撃ちますが何とシールドで反らしてます。正面からは防ぎきれなくても数秒持ちこたえられるってのは高速戦闘になる場合は相当有利な条件ですな。実質ガウェインはハドロン砲の砲台みたいなもんなんだから。
 ガウェインをきりもみキックで吹っ飛ばし、紅蓮も殴り倒し速攻でアヴァロンへ帰還するランスロット。スザクがマジギレしてるとやはり紅蓮でも敵わないということでしょう。ガウェインはCCだし。
 アヴァロンで即座に救急措置を行うものの、蜂の巣にされたマオが助かるブリタニア驚異の医術でも駄目な模様。当たり所が悪かったんでしょうか。
 それを尻目にゼロによるキョウト六家の使役とカグヤとゼロが出会う展開。何で下につかないともう生き延びる術が無いのかはよく分からない。基盤を全部破壊されてしまったんだろうか、このゴタゴタで。この場さえ納めれば富士山に戻れば良いだけなのではと思わないではない。それとも騎士団側にキョウトの支援を必要としないだけの資源資金工匠を得ていたとかかな。
 ゼロによる合衆国建国宣言。ユーフェミアを罵りブリタニアの悪辣さを説くゼロは視聴者から見れば卑劣そのもので中にいるルルーシュもそれは当然分かっているわけで、何とももう自分の心がどうなろうとやるしかないという成り行きにより追い込まれるその姿が何とも言えない。
 それにかぶせるようにしてユーフェミアの最期なんですが、ここらへんの演出が非常にベタながら優れていました。今際の際でギアスを意志の強さで克服し、この場面でも尚特区の心配をするユフィは、一方で日本人から口汚く言われています。彼らが心酔するゼロはユフィと違いごく一部以外の日本人の事など心配していないのは明白なわけで、そういう対比なんでしょうね。ここでスザクが涙しながらユフィに優しい嘘をつくシーンが泣ける。ガンソードでも好演していた櫻井氏の演技が胸に伝わるものがあります。うあー誰も救われねえ。
 ナナリーからの電話がかかってきて追い打ちを食らうルルーシュ。ユフィの意志の強さとそれを踏みにじった自分への自己嫌悪で号泣する寸前、CCに慰められてました。ただこれってマオと同じ状態で、CCしかいないっていうのは何もプラスにはならないわけですわ。良いことが何もないという。そこで何とCCの独り言の相手はルルーシュの母親であるマリアンヌであることが判明。つまり顔見知りであるってことは間違いないですよねえ。謎が深まりますな。
 何故あんな命令を・・・とスザクがいぶかしむとこにVVが登場。しかも超棒読。スプリガンとかAKIRAの傾倒のリアルガキによる棒読演技で御座いますよ。こんなんで良いのでしょうか。「知りたい?」 つって出てきたんで最低限ギアスの事は説明してると思われます。何故スザクの元に現れたかは、神根島に読んだ四人の中でCC側なのがルルーシュとカレンでユフィはいないから、まあ分からないではないです。
 おそらくスザクもギアス持ちになるのかな?VVと契約して。ルルーシュと完全に対比される形で進んでるからなあ。ルルーシュのギアスとスザクのランスロット。そして黒の騎士団に対応するのがギアスとか。
 総攻撃の準備に入る黒の騎士団。まあ何というか正直いってブリタニアって弱いですよね。月下が加わっていこう戦力は黒の騎士団の方が上。サザーランドが1000機いても紅蓮一機の方が上でしょう。ガンダムSEED並にここらへんの感覚がずさんというか雑で、ナリタを最後にイマイチ大規模戦に面白さが無い感じがします。
 コーネリアは引きこもり状態だったが立ち直り、グランストンナイツを配置し自らも出撃。総決戦の雰囲気が漂っています。ここで復活したオレンジ。顔もシェルブリット状態になってる。バトレーの後ろにあるのがオレンジの機体かな。
 そこでスザクからルルーシュユーフェミア名義で電話が。この会話からするに全てをVVから聞かされて納得出来るだけのものを見せられたって感じですな。この会話はお互い全て分かった上での宣戦布告、空でお前をぶち殺してやるというスザクとかかってこいよというルルーシュ。七年間友達だった二人の時間は終わり、憎むべき敵としての時間が本格的にスタートするわけです。
 最後に東京租界がパトレイバーの映画みたくぶっ壊れ狂笑するルルーシュでシメ。一話を繰り返す形で終わったわけです。
 最後に24話、25話は夏頃放映するそうです。時間開きすぎー!