仮面ライダーカブト総括

 仮面ライダーカブトが本日最終回を迎えまして総括といいますか感想を。
 初期〜中期あたりの面白さは史上を見ても屈指のレベルにあります。何でもこなす完璧な主人公天道総司と成長する主人公加賀美新の織りなすワームとの対決や人間関係、エピソードは派手で面白い、最初の山として加賀美がザビーの資格者に選ばれるくだりなど多くの視聴者が興奮させられました。
 天道との友情を取り、ザビーの資格を失った加賀美ですが天道に友達じゃないと突っ返されます。そして、お互いがなれ合いではない真の戦友として加賀美も天道に信頼感を持つのですが、ここで天道と加賀美の関係はほとんど完結してしまいます。
 その後ドレイク風間大介とゴンとの別れ、癒しキャラ坊ちゃまの登場を経てガタックの登場で盛り上がりはピークを迎える。マコト君に対する優しさを最後まで見せ続けた加賀美、甘いと思いつつもその思いを尊重する天道。
「俺は俺にしかなれない。でも・・これが俺なんだ」
という台詞とワームに対する擬態の記憶に対する番組のスタンスがここで決定するわけです。擬態であれど人格として尊重すべきだという流れになるのですが、最終的には結局どうだったのかなという感じが。
 その後エリアZで天道と加賀美は計画されていたライダーだったことが明らかになり、ダブルライダーで戦う事も多く順風かと思いきや、天道のゼクター集めから迷走し始めますね。天道が加賀美に事情を話さなかったり、納得できる方法をとらないため、確執と信頼の間をウロウロする話がひたすら続きます。
 ハイパーフォームはまだしも、映画のような必然的な登場ではなく。ましてやパーフェクトゼクターなど苦戦もしていないのに出てきて何なのかと思いました。地獄兄弟などぼつぼつとインパクトのある事をやりつつも大筋は時間稼ぎ展開に終始していたかなと思います。
 最終回も結局コメディ調で終わらせてしまいましたが、後半のアレぶりを差し引いても見る価値は十分あったかなと考えています。あの映画を見れただけでも収支あいます。仮面ライダークウガ以降、後半の展開を課題としてきた平成ライダーですが、ブレイドなんてちゃんとまとまってますし。電王を楽しみにしたいです。