機動戦士ガンダム00 第20話「変革の刃」

 今日のガンダム00。前回のラストで提供されたのは太陽炉のみならず、それを搭載する機体も提供されていたようです。太陽炉が手に入ってもそれを搭載してCB所有のガンダムと同等の性能を発揮する機体を作るには様々なプロセスを要するのは自明の理ですので、提供者が即座に変革を望むのであれば、およそ当然といった処置でしょう。またカタギリが端末で見ていたように詳細なデータも提供されている模様です。
 また、ユニオンや人革連、AEUともに平常時ならすぐにこの機体を戦闘に投入するよりも分解したり十分な機体の解明が必要なところです、後に不利になるようなブラックボックスが無いとも限りませんし。しかしスローネの登場によりCBには歯が立たない上に効率的に戦力を潰してくるためもうお手上げという状況。どうすることも出来ないため藁にもすがるというところなのでしょう。
 ただ三カ国が同盟を結ぶことについては、元々のCBのプランにあるところらしく、ロックオンもそれについては納得しています。ヴェーダが正常に稼働しているか疑わしい状況ではこの先の計画をきちんと進められるか定かでなく、状況は明るくないというムードでしたが・・・。
 一方太陽炉を提供された三カ国のパイロット達の境遇などは三者三様でしたね、ここらへんの脚本の気の効き方はさすがというところでしょう。グラハムは新型機GN-X(ジンクス)で構成される部隊の隊長になることを拒否し、あくまでフラッグでCBを討ち滅ぼす事を貫き通す模様。「男の誓いに訂正はない!」カッコいいぜ。まあグラハムが乗ってしまうとおそらくあっさり決着がついてしまいますから・・・。
 アリーはAEUと本流ではないため、ラグナにジンクスの提供してくれと交渉しています。グラハム・ソーマ・ハレルヤあたりと並んで作中最強のパイロットであるアリーが乗れば正に脅威。しかも彼を誰かにコントロールされていない存在なので正に脅威になること間違いなし!なのですけど、交渉は失敗に終わった様子。ソレスタルなんちゃらに自分の遊び場である戦場が減らされていくのが面白くない模様。しかし何故事前に太陽炉とジンクスが各陣営に提供されたことをアリーは知っていたのでしょうか、トリニティのボスであるラグナと交渉できるコネを有していたりここに来て俄然単なる傭兵の枠を超えて存在感を増してきております。
 ビルから出てきたアリーに無謀にも絹江姉ちゃんが取材を申し込み、かつ殺されてしまいました・・・。サジ不幸すぎだろう。アリーが車で始末した旨を報告していたのはラグナでしょうか。
 人革連ではセルゲイ中佐とソーマ少尉のツートップが普通にジンクスに搭乗する様子で、こっちは割とオーソドックスな対応ですね。つまりティエレンタオツーはお払い箱に・・・私のタオツーをよくも!と怒ってた少尉の姿はもう見れません。せめてジンクスをピンク色に塗装してくんねーかな。
 AEUは大佐がコーラサワーをメンバーに加えるかどうか悩んでましたが、そこに空気を読まずやってきたコーラサワー。彼には世界がどうこうより愛する女の人の方が1万倍重要である様子。恐ろしくフリーダムというか修羅場をくぐり抜けてきているにも関わらず凄いタフネスぶりというところでしょうか。このダメ男は私が面倒をみなければ・・・と母性本能をくすぐっております。しかもコーラサワーは砂漠の放置以来の出番であり、何事もなかったように生還していても違和感ゼロ。凄いキャラだ。
 ワンリューミンがトリニティの隠れ基地を発見しましたが、トリニティに力を貸すことを約束し去っていきました。彼女にとって理想の実現が最も重要なことであり、方法論に対するこだわりは薄い模様。まあガンダムに比べてマイスターは何と不完全であるかと嘆いていましたしね。「よしなに」
 ラグナからの久しぶりのミッションをこなすトリニティの前に現れたジンクス人革連部隊。ここの戦闘の動きが凄いです。ガンダム00のロボット戦争って個人的に劇場版ZやターンA終盤などの一部の富野ガン戦闘に次ぐレベルの高さだと思ってます。今まで散々やられてきたソーマ少尉やセルゲイ中佐の快進撃にトリニティも慌てて撤退。下から帽子を振る人革連兵士の気持ちに視聴者も正に同意。「少尉はまだ味わったことがなかったな・・・これが勝利の美酒だ」ソーマ少尉とセルゲイ中佐はなごむぜ。
 また独自の動きを見せ始めていたアレハンドロはやはりお家の野望としてCBの計画に割ってはいるというものがあったそうです。謎の青年リボンズを得てそれが可能になったということで、ついにはヴェーダの設置場所まで到達。その場所は月。リボンズはネーナやティエリアと似たような力でロックを破り、ついに物語は佳境へ・・・。
 しかしトリニティの登場以後グングン面白くなってきてますね。ワンリューミンやらトレミー組、トリニティ、ラグナ、アレハンドロや三国同盟と各キャラの立ち位置や考え方が明確になってきて目を見張る展開ですな。
 次回はトレミーがAEUジンクス部隊に強襲される模様。まあ人革やユニオンと違ってアリーがいないAEUは人材的に乏しいんで作劇的に妥当なところでしょうか。